PHランプの進化
「北欧の黄昏がテーブルの上に」


エッセイ「ひとみの色と近代照明/ポール・ヘニングセン」でご紹介しました、「PH5」が新しいバージョンに生まれ変わりました。

以前ご紹介させて頂きましたとおり、「旧PH5」では100Wの白熱球までしか対応できませんでした。また、ボトムカバーが金属製の為、黒い瞳をもつ私達日本人には、いささか“暗さ”を感じてしまい敬遠される方もいらっしゃいました。

お近くに世界地図や地球儀がございましたら、東京から同じ緯度をヨーロッパの方へと指でたどって行ってみて下さい。だいたい北アフリカはチュニジアやアルジェリアやモロッコ、札幌でもだいたい南フランスやスペインのあたりにたどり着きます。このことからも分かるように、私達の目は緯度の高い北欧の人々の目より、強い光に対応した構造になっていることが想像できます。

その後、日本人の目にあった明るさを持つ「PH5プラス」の登場により、私達の生活の中に飛躍的に普及致しました。

では、今回発売された「新しいPH5」と「PH5プラス」の違いは何なのでしょうか。

新しいPH5」でも白熱球150Wが使えるようになった為、輝度が高くなりPH5独自の柔らかく美しい光を、以前より演出しやすいようになりました。
当時ポール・ヘニングセンは、夕食時の食卓の明かりを、窓から差し込む黄昏時の自然光に近づけるという意図をもって、光の補正を考えたといわれています。

新しいPH5 このたび発売された、「新しいPH5」は1958年「PH5」の設計当時そのままのオフホワイトの外見に赤と青に塗装された金属製のボトムカバー使用しております。
それにより実現した白熱球の光の色補正を効かせた独自の光のトーンと直下方向への光の柔らかさは、本来蛍光管のために開発された「PH5プラス」に勝るといってよく、一般家庭のダイニングテーブルなどで低く吊り下げて使用する場合は「新しいPH5」をお薦めいたします。

PH5プラス しかしながらパブリックスペースなど省エネを非常に意識する必要があり蛍光管を使用する場合や明るさを優先したい場合は、ボトムカバーをフロストガラスに変え、本体をオフホワイトではなく、蛍光灯の光を考慮したことにより純白に近い白に仕様変更した「PH5プラス」を従来どおりお薦めします。


さて今回バージョンアップされた「新しいPH5」は、ランプの収納スペースが150W白熱球が入るように広くなったため、蛍光ランプも「PH5プラス」同様取り付け可能となりましたが、オフホワイトのシェードでは蛍光ランプの光が美しく反射されません。やはり「PH5」の魅力は白熱球でこそ際立ってくると言えるでしょう。

あくまでも簡易的なものですが、テーブル面より60cm上に吊り下げたときのテーブルトップの明るさ(ルクス)は次のとおりです。


テーブル面より60cmに吊り下げたときのテーブル面の照度
電球・機種
旧PH5
新しいPH5
PH5プラス
シェードをはずし
裸電球とした場合
白熱球100W
約270ルクス
約270ルクス
約590ルクス
約290ルクス
白熱球150W
-
約350ルクス
約770ルクス
約480ルクス
PH5プラスとシェードをはずしたときのデータを比較しますと、シェードを付けた時の方がむしろ明るく、シェードの工夫により光を集める努力はかつて電力がいかに貴重な時代だったかが伺えます。


カラー
ソケット
価格
白熱球
150W
白熱球
100W
蛍光ランプ
東芝ネオボールZ
21W電球色
新しい
PH5
オフホワイト
可動式
税込み 81,900円
○標準装備

お薦めしません
PH5
プラス
純白に近い白
可動式
税込み 86,100円
○標準装備
グラファイト
100Wの白熱球を使用する場合は、どちらも可動式ソケット(器具内の電球の高さ位置が替えられます)ですので、最下部まで下げて使用してください。その位置が対数螺旋の中心の位置です。本体の上部を覗いて見ると、小さなマイナスドライバーの差込口があることが分かります。それを左右に回すことで、シェードの中の電球が上下にアジャストさせることが可能です。

アイボリーホワイトと赤と青によって補正された良質な光はあなたを北欧の黄昏時にワープさせてくれるかもしれません!


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