「この“やかん”完成までに燕三条周辺の町工場を15件もまわる!」
「そして最初の検品で40%はねられるらしいよ!」
「半端な物がもし柳さんに見つかったら大変な事になるらしい。」
「今は職人さんの高齢化で月2000個の生産が限界と聞いたよ。」
「注ぐ加減が自由にできる。操作性が抜群で、コーヒーのドリップも可能なんだ!」
「お湯も早く沸くって知ってた?この下膨れがみそなんだな。苦労したらしいよ。」
どうやらこの商品群は使った人にうんちくを語られせてしまう
不思議な力があるようです。
「このパスタパンの中の籠はラス網といってね、工事現場の足場などに使うもので・・・・
パンチングの籠より軽く、網より腰があるんだ。揖保の糸をも通さないんだよ!」
そういえば、この籠は確かにいいけど洗いにくいという人もいますね。と私。
「そんな事を言っているから今の若いのは料理が上達しないんだ!」
・・・沈黙。余計な事を言ってしまった。
どうやらこのお客様、昔からの筋金入りの柳ファンらしい・・・
「これって柳なんとかって言うやつでしょ?このお鍋使いやすいんだってね。」
「鍋の蓋の裏にネジが出ていないのがいいね。実に洗いやすい!」
「鍋底の曲線とレードルの曲線の愛称が非常に良し!さすがだよ柳さんは。」
「ストレーナーとボール、片手鍋とフライパンと蓋、
このキッチンウエアは共通性を持たせシステム化されている!実に素晴らしい。」
「このボールのちっちゃいやつ、ドレッシングつくるのに最高!
オイルの混じり方が早い。かき混ぜはスプーンでも充分いける!」
「ステンレスボールは枝豆入れに最高!手の大きい俺でも中の豆をとりやすい。
これぞプラクティカルデザイン。」
「カトラリーもフライ返しもオタマも一体成型がいいよね。」
「何てったって洗いやすいのが一番!」
「これ見て、黒柄のカトラリー。木の柄の部分とステンレスの段差が無いんだ。」
「この研磨へのこだわりはすごい!いい仕事をしている。」
「でも、少し重たいみたい」
「甘いね、使っていくうちにバランスが抜群にいい事に気付くと思うよ!」
「木の柄の部分はカバ材の積層なんだ。そうは見えないだろう。」
「そして知ってる?首の曲がりは鍛冶屋仕事だそうだよ。これぞ技あり!」
お客様方!あなた方はいったい何者!?
「このフライパンはムニエルやブリの照り焼き、ハンバーグが上手に出来るよ。」
蓋の密閉がいいので弱火でもちゃんと中まで火が通って焦げにくいんです。
はじめはちゃんと群青色?になるまで焼きを入れて油をなじませて下さい。

「私、この調理器具少しずつ集めてるんですよ!」
「黒柄のデザートスプーンは実に“汁離れ”が良い!」
「カレーやシチューの時、ルーが口の端につきにくい。」
「バターナイフは黒柄よりステンレスだよ!
トーストへのバターの塗り心地最高だよ!」
「私はなんたって“泡たて”が最高!」
「ステンレスのテーブルナイフは切れ味最高!
硬い肉でも“切れ端ジャンプ”の心配はないと思うよ。」
「レードルのSサイズが発売されてとてもうれしいです!」
「柄が長すぎるとお鍋の中で落ち着きが悪いから嫌。」
「あたまが“みそこし”の中に入らないやつはもっと嫌!」
それにしても皆さんよくご存知ですね。
またいろいろと教えてください!(^^
さて、ここで問題です!
どれが女性の意見でどれが男性の意見だったでしょうか?
やっぱりわかっちゃいますかね。
男女ではその評価する切り口が少々違うところもあるようです。
結局その切り口が違っていも、みんな“柳デザイン”が大好きのようです。
売り場に若い女性のお客様がひとり。
大きさ違いのステンレスボールを手に取り片手をボールの中でかき混ぜるしぐさ。
幾度となく大きさを変えてはまたかき混ぜるしぐさ。今度はあわ立てを手にとり、ボールの中であわ立てるしぐさ。その顔つきは真剣そのものです。そしてしばらく時が流れ・・・
「これください。友達への誕生プレゼントなので
ギフトラッピングでお願いします。」
「ありがとうございます。なんかオシャレなプレゼントですよね。」
そのお客様は照れくさそうに微笑み、
その素敵な笑顔を私達にもプレゼントしてくれました。